【報告】3/19 九州・沖縄支部会「医接連携2023」
【九州・沖縄支部会】医接連携2023 ~新たな学びと未来を見据えて~
日時:2023年3月19日(日) 13:00~15:00
講師:田中祥継(日本整形外科学会専門医、田中整形外科 院長)
場所:福岡県中小企業振興センター(博多)
第一部 日常診療でよく診る手の疾患~見逃してはいけない隠れたサイン~
整形外科領域における肩、股関節、膝、肘の代表的な疾患を紹介いただきました。その中でも手は第二の顔と呼ばれており顔についで肌を露出している部位であることに着目し、「そこから得られる情報をしっかり読み取っていきましょう」と説明されました。今日一番お伝えしたいこととして、手根管症候群の症例と心アミロイドーシスについて、「両手の手根管症候群の疑いがある患者は心アミロイドーシスを疑ってほしい。」と力説されました。その他、専門である手の疾患を中心に様々な症例画像、オペの画像を紹介しながら症状、検査所見、具体的な治療方法を解説いただきました。
第二部 地域医療における医師と柔整師のありかた
現状、講師ご自身や知り合いの整形外科医の認識も同様に、患者が整骨院でどのような治療を受けているのか全く分からないことが多く、特に交通事故の治療に際しては最初と最後だけ患者が来られて、症状・経過が分からない状況で書類(診断書)を書かなければならないということがしばしばあるそうです。そういう状況を避けたいので、患者には整骨院に通院する場合は整形外科の受診をお断りするケースがあるのかもしれないとのことでした。受講者からの質問がいくつもあり今回の講義内容に関すること、交通事故患者の通院指導について、患者を病院に紹介する場合に関するものがあり、参加者の全ての質問に丁寧に答えていただきました。講師からは、「とにかくまずはお手紙(名刺の同封)や挨拶から始めて患者の症状や治療の内容などきちんとした情報共有があればありがたいしフィードバックができると思います」と説明されました。