【接骨院開業】個人開業と法人開業の違いとは?
接骨院を開業するときに個人で開業するか?法人を設立して開業するか?「違いがよくわからない」という声もよく聞かれます。
個人と法人とでは一体何が違うのでしょうか。
個人開業と法人開業の比較早見表
個人 | 法人 | |
開業・設立手続き | 開業届提出(0円) | 定款作成・登記必要(10~30万) |
事業の廃止 | 廃業届け提出 | 解散登記(数十万) |
税金 | 所得税(累進課税) | 法人税(一律) |
個人の所得税 | 事業所得:青色申告特別控除65万円 | 役員報酬:給与所得控除最大195万円 |
経費 | 経費の範囲狭い | 経費の範囲広い(経営者への給料や保険料等) |
自宅の家賃 | 事業利用している面積比率や時間比率に応じて家賃を費用にできる(10~30%程度) | 事業利用していなくても、法人契約の借上社宅として費用にできる(50~80%程度) |
赤字繰越 | 3年 | 9年 |
信用 | 低い | 高い |
会計 | 個人で簡単な確定申告 | 法人決算書・申告(税理士に依頼) |
生命保険 | 所得控除 | 全額経費 |
社会保険 | なし | あり(毎月の役員報酬を少額にして社会保険料の削減が可能) |
法人は開業時に時間と費用がかかり、その後も維持費がかかります。税理士や行政書士に相談する必要があります。
書類作成の事務作業時間、登記、税金、社会保険料など、コストは個人事業主に比べると高めです。
しかし、個人事業主より社会的信用が高く、経費にできる範囲が広いです。
税務上経費にできるのは接待交際費年間800万円まで、接待飲食費の50%と制限がありますが、役員報酬や賞与、退職金も経費計上できます。
具体的に開業されている方はどうしているのでしょうか?
では、具体的に開業されている方はどうしているのでしょうか。
全柔協の組合員の皆様の多くは、まず開業当初は費用が少なくてすむ個人事業主として開業し、事業拡大に伴い法人化されるケースが多いです。また、その切り替えの目安となるタイミング(売上)は大きく分けて2回あります。
①売上が500万円を超えたら
個人の場合、所得税率が上がるためです。
②売上が1,000万円を超えたら
個人の場合、消費税納税の必要性が出てくるため。
※①②とも健康保険の売上は除外。
他にも従業員が5人以上になったら等、判断基準は人それぞれですが、目安として参考にしていただければと思います。
今回はごく簡単に法人化について紹介していますが、実際はより複雑で専門的な知識が必要になります。
また、法人化は個人ではできませんので、お近くの税理士や行政書士に必ず相談してください。