会長あいさつ
柔道整復師は昔、個人で健康保険の取り扱いはできませんでした。その閉塞的な状況をなんとか打開しようと、当団体が行政等に交渉を重ねた結果、現在のように個人契約の受領委任取扱いができるようになりました。そこに至るまでの道のりは苦難の連続でしたが、そうやって勝ち取ったものを大切に守りながら当団体は成長を遂げ、今や組合員数4,000名を超える業界一の団体となっています。
その間、柔道整復師、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師を取り巻く環境も大きく変化しました。生活スタイルの多様化した現代社会は、柔道整復・鍼灸マッサージなど東洋医学の有効性に大きな期待を寄せています。それに応えることは資格者の使命です。しかし業界を支え、変革していくには個人の力では限界があります。
全柔協は一人ひとりの施術者が持つ知識と技術を結集することで、より大きな力を発揮させ、現代社会の医療に貢献し続けています。また一つの組織の中に、同じ統合医療の継承者である柔道整復師と鍼灸師、あんまマッサージ指圧師が結集することで業界が発展するものと確信して日々の活動を展開し、団体として国や行政、保険者へ常に意見を述べることでより良い業界になるよう努めています。
全柔協は国民の健康と業界の発展に寄与するという同じ志を持つ人々の組織です。
会長 岸野雅方
理事長あいさつ
全柔協は全国で活躍される4,000名の柔道整復師で構成される施術者団体です。その主たる仕事は、療養費の保険取扱いの全面的な組合員支援とそのためのレセコン環境の提供です。
この10数年にわたり療養費の適正化の掛け声のもと、柔整療養費は「粛清」に遭っていたと極めて遺憾に思っています。4,000億円をゆうに超えさらなる高みを目指していたのに、現在は2800億円程度まで療養費の取扱高が激減。この傾向は今後も続くことが見込まれます。さらに広告規制の強化の一環として「整骨院」をも名乗れなくなる危険性を孕んでいるのです。亜急性負傷を手放してしまった業界の責任を誰も取っていないのは全く納得できませんが、不平不満を述べても前には進めません。
そんな中でも、柔道整復のみならず鍼灸マッサージにも着目して「柔整と鍼灸マッサージが手を取り合って共存する業界体制の実現」に積極的に取り組んできた歴史ある全柔協の理事長として、柔整業界及び鍼灸マッサージ業界全体を取りまとめる立場にあるとの認識を持っています。そして全柔協こそが柔道整復業界のみならず、鍼灸マッサージ業界をも統合した高レベルにおける指導的役割を担うことが今、求められているものと考えます。
私ども全柔協は、内閣府から公益社団法人の認定を受けた公の組織である公益社団法人全国柔整鍼灸協会(公益社団法人全柔協)とともに、療養費の積極的な請求を強力に推し進めることを理念に掲げ、広く「柔整・鍼灸マッサージ業界のトップリーダー」としての職責に十分耐えられる組織陣容を構築して参ります。
今後とも、全柔協に皆さま方のご支援をいただきますことを切にお願いいたします。
理事長 上田孝之